思考停止が招いた業界不振『誰がアパレルを殺すのか / 杉原 淳一,染原 睦美』
『誰がアパレルを殺すのか』は国内の衣料品(アパレル)業界が不振に陥った原因に迫った書籍だ。
供給されるアパレルの総量は年々増加しているのに比べ、売上は下がっていくばかりだ。
そもそも、アパレル業界の大量生産、大量出店というビジネスモデルはバブル経済の崩壊後に始まった。
サプライチェーンを理解せず、ユニクロや欧米ファストファッションメーカーの真似をしたことで、商品単価は下がったが、一方で大量の不良在庫も発生することになった。
業界全体に蔓延する思考停止。そんな状態に陥るまでの道筋は他の業界にとっても他人事ではない。
読んで感じたこと、気になったこと、考えたこと
- 後のことを見込んで行動していく必要がある。行動が必要なときほど、身動きが取れなくなってしまう。
- 価格競争には限界があるけれど、付加価値をつけることには限界がない。
- 商品に大事なのは値段ではなく、そのものが持つ価値である。
- 価格破壊は長続きしない。
- 価値観を提案する。
- 現状を維持していった先は下降である。
- ジャパンブルーの成功を独占するのではなく、市場の底上げをはかる姿勢が素敵だと感じた。
読書の世界へいってらっしゃい!
大関槙一 (@nobooknolifeso) | Twitter