のーぶっく、のーらいふ

30代読書好きサラリーマン大関です。僕が読んだ本(ビジネス書、小説、ノンフィクションなど)の紹介をしていきます。

その一家は被害者でもあり、加害者でもあった。『消された一家―北九州・連続監禁殺人事件 』

『消された一家―北九州・連続監禁殺人事件 (新潮文庫) / 豊田 正義』

概要

説明
内容紹介
七人もの人間が次々に殺されながら、一人の少女が警察に保護されるまで、その事件は闇の中に沈んでいた──。明るい人柄と巧みな弁舌で他人の家庭に入り込み、一家全員を監禁虐待によって奴隷同然にし、さらには恐怖感から家族同士を殺し合わせる。まさに鬼畜の所業を為した天才殺人鬼・松永太。人を喰らい続けた男の半生と戦慄すべき凶行の全貌を徹底取材。渾身の犯罪ノンフィクション。
内容(「BOOK」データベースより)
七人もの人間が次々に殺されながら、一人の少女が警察に保護されるまで、その事件は闇の中に沈んでいた―。明るい人柄と巧みな弁舌で他人の家庭に入り込み、一家全員を監禁虐待によって奴隷同然にし、さらには恐怖感から家族同士を殺し合わせる。まさに鬼畜の所業を為した天才殺人鬼・松永太。人を喰らい続けた男の半生と戦慄すべき凶行の全貌を徹底取材。渾身の犯罪ノンフィクション。
著者について
豊田正義(とよだ・まさよし)
ノンフィクションライター。1966(昭和41)年東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後に渡米し、ニューヨークの日系誌記者を経てフリーに。家族の問題から犯罪まで幅広く取材している。著書に『家庭という病巣』『DV―殴らずにはいられない男たち』『男たちのED事情』『壊れかけていた私から壊れそうなあなたへ』など。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
豊田/正義
1966(昭和41)年、東京生れ。早稲田大学第一文学部卒。ニューヨークの日系誌記者を経て、フリーのノンフィクションライターとなる。犯罪事件から家族の問題まで取材対象は幅広く、人物評伝も手がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

https://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/4101368511/ref=mp_s_a_1_1?__mk_ja_JP=カタカナ&qid=1527551020&sr=8-1&pi=AC_SX236_SY340_QL65&keywords=消された一家&dpPl=1&dpID=51tIggAbSsL&ref=plSrch#productDescription_secondary_view_div_1527551034991

読書後感想とツイート

【劇薬注意】北九州・連続監禁殺人事件。監禁、殺害された家族は松永の被害者でもあり、家族殺しの加害者でもあった。罰として電気ショックを与えたり、食事、睡眠、排泄制限といった虐待内容は想像を絶するものがあり、それを目の当たりにしていた少女が不憫でならない。そして、松永の人間性がおそろしい。こんな人間になぜ一家が財産を奪われ、家族を奪われ、命まで奪われなければならなかったのか? と思うと、憎しみや怒りしか湧いてこない。「事実は小説よりも奇なり」。悪魔は善人の顔をしてやってくるのだ。そう、松永のように……。

[ https://i.bookmeter.com/reviews/69869056]




彼らは被害者でも加害者でもあった……。

こんにちは、大関(@nobooknolifeso)です。
今回、紹介するのは
『消された一家―北九州・連続監禁殺人事件 (新潮文庫) / 豊田 正義』

この書籍は北九州監禁殺人事件のルポルタージュです。
北九州監禁殺人事件 - Wikipedia

以前、尼崎事件を扱ったノンフィクション『家族喰い』を取り上げました。記事はこちら
この事件と類似した点もあり(被害者を監禁し、睡眠や食事を制限し、家族同士で暴力、殺害を行なわせるなど)読んでいて、非常に胸糞悪い。
主犯の男性によって、被害者たちは財産を奪われ、マンションに監禁をされ、電気ショックなどの虐待、睡眠や食事の制限を強いられた。
主犯男性の妻に当たる加害者女性も、被害者たちの殺害に関与しているものの、事件前から主犯男性に暴力をふるわれており、事件中も時折、電気ショックでの虐待を受けていた。
さらには、加害者女性は父母、妹、妹の旦那、甥、姪と自分の家族、親戚を自分の手で殺めたのです。

監禁当時、身重であり出産もしていたということにも驚いた。
特に読んでいて「うわあ……。」と思ったのは、監禁された家族同士で殺し合いをしている場面。遺体は、主犯男性の指示のもと家族自身が解体処理をし処分をした……。
何よりも恐ろしいのは、本書をどれだけ読んでも主犯男性の心理が見えてこないところです。

  • 「なぜこんな事件を起こしたのか?」
  • 「一家がなぜこんな目にあわなければいけなかったのか?」

という理由が全くわからないところは、心のモヤモヤが晴れない。


主犯男性を僕らと同じ人間だと思いたくないが、そこで思考を停止してしまっては事件は何も解決しないのではないだろうか?
主犯男性の裁判での証言を読んでいると、反省の様子が全くないことに胸糞悪さが増してくる。それどころか、遺体の解体処理方法などを自慢しているのが不愉快極まりない。
心から、もう二度とこんな事件は起きてほしくないし、主犯男性のような犯罪者が現れないことを願うばかりです。

紹介しておいてなんだけど、精神が削られるので余程の物好きでないかぎり読むことはオススメしない。
待て、まだ引き返せる……。

ところで、ブログ管理人ってどんな人?

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