2020年8月の読書メーター
2020年8月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:2076ページ
ナイス数:84ナイス
https://bookmeter.com/users/15501/summary/monthly
■シャーデンフロイデ 他人を引きずり下ろす快感 (幻冬舎新書)
読了日:08月26日 著者:中野 信子
https://bookmeter.com/books/12572503
■ドリーム・ハラスメント 「夢」で若者を追い詰める大人たち (イースト新書)
僕自身、夢と言われて咄嗟に思い浮かぶ夢がないのでこの本のタイトルを見て心のモヤモヤを晴らしてくれるのではないかと読んでみました。
本来、夢を持つことは他人に強制、強要されることではなく、個人が自由に持つことが許されるものだ(持たないという選択肢もあっていい)。「夢を持とう」というメッセージはとても素敵に思えるが、夢を語ったときの他人からの嘲笑(お前がそんな夢叶えられるわけがない。そんなのが夢なのか)を考えて夢を公言することが憚られたり、夢の不所持や規模から劣等感を抱いてしまうという危険性もある。
読了日:08月24日 著者:高部 大問
https://bookmeter.com/books/15754567
- 作者:H・P・ラヴクラフト
- 発売日: 2019/07/26
- メディア: 文庫
(小説自体の感想ではありません。あしからず)。今年2020年はラヴクラフト生誕130年! クトゥルフ神話TRPGは、とあるTRPGゲーム施設で知って原作であるクトゥルフ神話も読もう読もうと思っていたのですが、今回読むに至りました。奇妙で不可思議、従来の神話体系とは違った世界観が魅力的。ラヴクラフト本人が書いた話は数作しか残されていませんが、彼の想像した世界を友人が引き継ぐ形で作られた話も多数。そして、現在もなお多くの人が、この世界観の虜となっている。イア! イア!
読了日:08月24日 著者:H・P・ラヴクラフト
https://bookmeter.com/books/14090340
■大村智 - 2億人を病魔から守った化学者
- 作者:馬場 錬成
- 発売日: 2012/02/09
- メディア: 単行本
2015年ノーベル医学・生理学賞を受賞した大村智さんの半生を描いた伝記。大学卒業後、夜間の高校教師となるが、労働をしながら学んでいる生徒の姿に感動し、自分もまた学び直そうと決意する姿勢が素敵だと感じました。独創性を大事にすること。研究者として研究のことを考えるだけでなく、経営者の立場として経営も考えた人である。野球監督で知られる故野村監督も自分の器以上に組織、人材は広がらないと仰っていたが、大村智さんの考えもまた同じだった。業種・職種は違えどリーダーとして考えなければならない原則は同じだと気付かされる。
読了日:08月10日 著者:馬場 錬成
https://bookmeter.com/books/4596035
■でっちあげ (新潮文庫)
【劇薬注意】平成15年に福岡県で起きた教師による児童へのいじめ事件。その教師に対して親が裁判を起こしたが、教師から児童へのいじめの実態はなかった。モンスターペアレントを取り上げられるのは珍しいことではなくなってしまった。ないにもかかわらず暴力行為や差別発言があったという嘘をつけるのか、児童の親の執念が恐ろしい。マスコミ報道によって停職処分に追い込まれた教師が不憫でならないし、弱者をよってたかって打ちのめそうとする姿は読んでいて気分がいいものではなかった。著者の真実を追求するジャーナリズム精神が素晴らしい。
読了日:08月05日 著者:福田 ますみ
https://bookmeter.com/books/442494
■<トリイ・へイデン文庫>シーラという子--虐待されたある少女の物語 (ハヤカワ文庫 HB)
特殊学校の教師トリイ・ヘイデンが受け持った6歳の少女シーラとの体験が書かれたノンフィクション。シーラはあらゆるものに敵意をむき出しにする。これまでの生活の影響から自己肯定感が低く、暴力(虐待)を受けるのが当たり前と考えていたり、母親が離れていったのは自分のせいだと考えている。トリイがシーラに対して愛情を持って一人の人間として向かいあっていく姿が印象的でした。シーラが酷い状況で生きているんだと分かるごとに胸が苦しくなった。昨今も虐待は無くならないが子どもが安心して暮らせる環境、社会が何より大事だと感じる。
読了日:08月01日 著者:トリイ・ヘイデン
https://bookmeter.com/books/521817