『そうだ、葉っぱを売ろう』葉っぱビジネスの仕掛け人、横石知二さん。
『そうだ、葉っぱを売ろう! 過疎の町、どん底からの再生 / 横石 知二』
どうも、大関です。大関槙一 (@nobooknolifeso) | Twitter
今回紹介するのは、
『そうだ、葉っぱを売ろう! 過疎の町、どん底からの再生 / 横石 知二』
- 作者: 横石知二
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2007/08/23
- メディア: 単行本
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物語の舞台は、徳島県上勝町 高齢化と過疎化が進む田舎町。「株式会社いろどり」株式会社いろどりの葉っぱビジネスについて書かれた本です。
葉っぱビジネスをはじめるまでの上勝町は、60代・70代の男衆が朝っぱらからお酒を呑んで、くだを巻いていたり、定期的な仕事がなくひまな女性たちは朝から晩までおしゃべりしていたりという状況だったといいます。
その状況を一変させたのが、葉っぱビジネスです。
葉っぱビジネスとは、
季節の葉や花、山菜などを、季節に先駆けて青果市場に出荷できるように農家が栽培して販売する農業ビジネスのひとつです。
著者である、横石知二さんは昭和54年(1979年)、二十歳で上勝町農協に営農指導員として採用されます。
28歳のときに食事のために立ち寄ったがんこ寿司での体験から「つまもの(妻物)」という言葉を知り、葉っぱビジネスを思いつきます。
ところが、葉っぱビジネスのアイデアに対して、みんなは冷ややかな反応を見せるのです。
「そんなもん、売れるわけないよ」
「タヌキやキツネであるまいし、葉っぱがおカネに化けるんだったら、そこらじゅうに御殿が建つわ」
昭和62年(1987年)2月ごろから、「彩」として正式に販売を開始しますが、1パック5円10円の値段しかつかず、大赤字に終わります。
つまものの現場を知らないことに気づき、有名な料亭に行って話を聞こうとするが、けんもほろろに断られることは何度もあったようです。
そこで、ある人から、客として料亭に行ってみることを提案され、経費を全部自腹でまかないますが、中居さんたちから、つまものについて話を聞いたり、詳しい現場の話を聞くことができます。
葉っぱビジネスが軌道に乗って「彩」事業の売り上げが上がっていくにつれて、上勝の町の様子が変わっていく描写が印象的でした。
問題点を自分のこととして考えられる仕組みづくり、環境づくりの大切さをひしひしと感じました。
読書の世界へいってらっしゃい!