依存症とは習慣である
『依存症ビジネス――「廃人」製造社会の真実 / デイミアン・トンプソン』
- 作者: デイミアン・トンプソン,中里京子
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2014/10/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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概要
説明
内容紹介
【書評掲載】
・2014年11月9日付「読売新聞」にて、書評が掲載されました! (評者は東京大学教授・経済学者の松井彰彦氏)
・2014年11月2日付「産経新聞」にて、書評が掲載されました!もはや病気ではない。
最強最悪のビジネスモデルである。
iPhone、フラペチーノ、危険ドラッグ、お酒、
フェイスブック、アングリーバード、オンラインポルノ……
私たちは、なぜこうも簡単に「病みつき」になるのか?
うまくいかない仕事、ギクシャクする人間関係、進化しすぎて使いこなせない大量の新製品……。
21世紀になったからといって、輝かしい未来は訪れなかった。
私たちの毎日は、相変わらずストレスにまみれているし、社会は不確かさを増しつづけている。そんな不安と戦い、何とか自らの感情をコントロールしようともがく私たちの耳元で、ささやく声がある。
「こっちに来て、これを使ってごらん。すぐに気分がよくなるよ」それは、いまお手持ちのiPhoneに届いた、
フェイスブックやゲームアプリ「アングリーバード」からの新着通知かもしれない。または、魅力的な写真で誘惑する、
スタバの「フラペチーノ」や次々ブームが生まれるスイーツの看板かもしれない。さらには、いつでもどこでも安く手に入るお酒のテレビCMや、
安全なハーブだよ、と「危険ドラッグ」に誘うネットの書き込みかもしれない。そう、いつの間にか、私たちの毎日は 「すぐに気分をよくしてくれるモノ」であふれかえり、
ますますそうしたモノに依存するよう促されているのだ。
そうしたモノが快感をもたらすメカニズムは、
MDMAやヘロインなどのいわゆる依存物質がもたらすものと同質だと気づかずに。企業も、もはやつくりすぎたモノを売るには、より早く、大量に消費させるしかなく、
テクノロジーを駆使して「期待感」をあおり、いかに他社より強い快感をもたらせるかを競いあっている。
一方、無防備な消費者である私たちは、そうした「自滅的な誘惑」に日々さらされ、
「依存症」という習慣を身につけつつあるのだ――。自らもアルコール依存に陥っていた著者が、
綿密な取材、そして実体験をもとに 「テクノロジーとビジネスの共犯関係」、
そして依存症を生み出す社会の真実を暴く。
内容(「BOOK」データベースより)
もはや病気ではない。最強最悪のビジネスモデルである。iPhone、フラペチーノ、危険ドラッグ、お酒、フェイスブック、アングリーバード、オンラインポルノ…私たちは、なぜこうも簡単に「病みつき」になるのか?元アルコール依存症のライターが、人間の意志の弱さにつけ込むテクノロジーとビジネスの共犯関係に迫る!
著者について
デイミアン・トンプソン(Damian Thompson)
1962年、英国レディング生まれ。オックスフォード大学を卒業した後、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)で博士号取得(宗教社会学)。元『カソリック・ヘラルド』紙編集長。現在は『デイリー・テレグラフ』紙のレギュラーライター、およびテレグラフ・メディアグループの敏腕ブログエディター。
18歳から32歳までアルコール依存症に陥っていたが、以来、20年間にわたって禁酒している。
著書に『終末思想に夢中な人たち』(翔泳社)、『すすんでダマされる人たち』(日経BP社)など。中里京子
翻訳家。早稲田大学教育学部社会科卒業。20年以上実務翻訳に携わった後、出版翻訳の世界に。
訳書に『ハチはなぜ大量死したのか』、『地球最後の日のための種子』(ともに文藝春秋)、『不死細胞ヒーラ』(講談社)、『個人インフルエンサーの影響力』(日本経済新聞出版社)、『ブライアン・コックス 宇宙への旅』(共訳、創元社)、『食べられないために』(みすず書房)など。
不妊・生殖補助医療に関する国際学会の事務局も担当している。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
トンプソン,デイミアン
1962年、英国レディング生まれ。オックスフォード大学を卒業した後、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)で博士号取得(宗教社会学)。元『カソリック・ヘラルド』紙編集長。現在は『デイリー・テレグラフ』紙のレギュラーライター、およびテレグラフ・メディアグループの敏腕ブログエディター。18歳から32歳までアルコール依存症に陥っていたが、以来、20年間にわたって禁酒している中里/京子
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翻訳家。1955年、東京生まれ。早稲田大学教育学部社会科卒業。20年以上実務翻訳に携わった後、出版翻訳の世界に。不妊・生殖補助医療に関する国際学会の事務局も担当している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
読書後感想とツイート
依存症は自分とは関係のない世界の話だと感じていたけれど、薬物や酒だけでなく、砂糖中毒やSNS中毒など誰にでも依存症になる可能性はあるのだと気付かされた。
— 長岡紅蓮 (@nagaokaguren) February 23, 2018
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生活を便利にするテクノロジーでさえ
— 長岡紅蓮 (@nagaokaguren) February 22, 2018
人を依存させるようにデザインされている!
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依存するのは、薬物だけではない。そして、依存の対象は時として切り替わる。
— 長岡紅蓮 (@nagaokaguren) February 19, 2018
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砂糖は麻薬(に匹敵する)。
— 長岡紅蓮 (@nagaokaguren) February 19, 2018
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テクノロジーと依存症は、複雑に絡みあいながら共生している。(頁113)
— 長岡紅蓮 (@nagaokaguren) February 19, 2018
SNSもドラッグだと言われると納得してしまう。生活に欠かせないものはもはや習慣ではなく、依存なのかもしれない。
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依存症は病気でなく「習慣」だと言う。病気と習慣では全く違う。
— 長岡紅蓮 (@nagaokaguren) February 17, 2018
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新聞の広告欄で気になって購入。現代人は企業が仕掛けるビジネスサイクルから逃れられないのかもしれない……。
— 長岡紅蓮 (@nagaokaguren) February 16, 2018
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依存はだれもが陥りかねない……。
こんにちは、大関(@nobooknolifeso)です。
読んでから時間が空きましたが、
『依存症ビジネス――「廃人」製造社会の真実 / デイミアン・トンプソン』を紹介します。
本書を読むまで依存症は、自分には無関係なものだと思っていました。
その考えを壊されるほど読み終わって怖かった。最早、自覚症状がないだけで依存症に陥っているのではないか? と思わされました。
僕が依存症と聞いてすぐに思い浮かべたのは
- アルコール
- 薬
といったものでした。
これらは、物質が関係した依存症です。
しかし、物質が関係していなくても依存症にはなります。
すぐに気分をよくしてくれるもの=フィックス
日常生活にはフィックスが至るところに存在しています。書籍中で
- カップケーキ
- iPhone
- 鎮静剤
が紹介されていましたが、身近にあるものが出てきたことに驚きを隠せなかった。
糖分の怖さ
今はしていませんが、休日の日にストレス解消法としてお菓子を買い込んで食べるという習慣がありました。
糖分を摂取するとアヘンに似た「オピオイド」という脳内物質の産生を活性化させるようです。「もっと食べたい!」という欲求が糖分によるものと考えると恐ろしい。
薬やアルコールなどは危険さが啓発されていたりしますが、僕の知るかぎりでは糖分の危険さを訴えているのは聞いたことがありません。
終わりに
依存症は「病ではなく習慣」であるという記述が衝撃的でした。
本書を読んでも、「ではその習慣から離れるためにはどうしたらいいのか?」という答えは出てこない。
依存症ありきで現代社会は動いているのかもしれないと考えると薄ら寒いものを感じました。
読書の世界へ、いってらっしゃい!