のーぶっく、のーらいふ

30代読書好きサラリーマン大関です。僕が読んだ本(ビジネス書、小説、ノンフィクションなど)の紹介をしていきます。

死を追体験する恐怖を味わう一冊『イワン・イリッチの死 』

『イワン・イリッチの死 (岩波文庫) / トルストイ



あらすじ

一官吏が不治の病にかかって肉体的にも精神的にも恐ろしい苦痛をなめ、死の恐怖と孤独にさいなまれながらやがて諦観に達するまでの経過を描く。題材は何の変哲もないが、トルストイ(1828‐1910)の透徹した人間観察と生きて鼓動するような感覚描写は、非凡な英雄偉人の生涯にもましてこの一凡人の小さな生活にずしりとした存在感をあたえている。

読書後感想とツイート

【劇薬注意】自分の過ごしてきた「人生の無意味さ」を否応無しに眼前に突きつけられる小説。この小説の主人公であるイワン・イリッチは社会で最高の位置を占めている人々が善と見なしていることを自分の価値観であるかのように振る舞い、他の人が羨むような生活を送ってきた。しかし、彼が病気に蝕まれたとき今まで正しいと思って選択してきたことが虚飾でしかないことに気づかされる。誰にでも「死」は訪れます。それが他人のことであれば自分には関係ないと安堵し、自分のことであればにわかに恐ろしくなる。自分の「死」の予行演習にいかが?

[ https://i.bookmeter.com/reviews/69724709]






死を追体験する


こんにちは、大関(@nobooknolifeso)です。
今回、紹介するのは
『イワン・イリッチの死 (岩波文庫) / トルストイ』



100頁という短い小説で、物語自体に正直面白みはない。
だが、この小説の本質は題名にある通り、イワン・イリッチの死を読者であるあなたが追体験することにある。
今まで一度も死ぬことについて考えたことがない人はいないと思う。
言わずもがな、僕もあなたもいずれ死ぬ。
誰もその運命から逃げることはできない。


本書で登場人物たちはイワン・イリッチの死に対して
「死んだのはおれではなくあの男だ」と安堵する。
だが、死が自分のものであると考えるとにわかにおそろしくなる。
そうだ、勘違いしてはいけない。「死」は常にあなたの隣にいるのだから。

あなたの価値観は他人の価値観?

イワン・イリッチは身分の高い人たちが正しいと考えていることを必死に実行し続けます。
しかし、病気になり「死」に直面することによって、それが虚飾だったことーー。まさに自分の人生がからっぽでしかなかったことに気づかされるのです。
これは自分の人生と向き合っていないことに対しての警鐘だと感じました。
時代が移り変わっても人間の本質は変わらないと気づかされます。

終わりに


人の死をテーマにした感動ポルノに食傷気味なあなたにおすすめしたい。


しかし、劇薬中の劇薬なので注意!


小説に感動はいらない。
フィクションに感動を求めるのは実生活に感動できない人たちなのだから……。


人生のゴールは死。


誰もが死に向かって生きている。
そして、それは時と場所を選ばずに近づいてくるのです。
本を閉じれば、この物語からは離れることができます。フィクションは所詮フィクション。しかし、フィクションは時折、現実と想像の境目を曖昧にさせます。この物語の追体験(あなたの死)と問いかけ(あなたのこれまで生きてきた人生は何だったのか?)が終わることはありません。
そう、あなたは死ぬ前に気づかなくてはいけない。
あなたは「他の人の人生」ではなく、「あなたの人生」を生きなければいけないことに……。

追記

 死ぬときに後悔すること25
 1 健康を大切にしなかったこと
 2 たばこを止めなかったこと
 3 生前の意思を示さなかったこと
 4 治療の意味を見失ってしまったこと
 5 自分のやりたいことをやらなかったこと
 6 夢をかなえられなかったこと
 7 悪事に手を染めたこと
 8 感情に振り回された一生を過ごしたこと
 9 他人に優しくなかったこと
10 自分が一番と信じて疑わなかったこと
11 遺産をどうするかを決めなかったこと
12 自分の葬儀を考えなかったこと
13 故郷に帰らなかったこと
14 美味しいものを食べておかなかったこと
15 仕事ばかりで趣味に時間を割かなかったこと
16 行きたい場所に旅行しなかったこと
17 会いたい人に会っておかなかったこと
18 記憶に残る恋愛をしなかったこと
19 結婚をしなかったこと
20 子供を育てなかったこと
21 子供を結婚させなかったこと
22 自分の生きた証を残さなかったこと
23 生と死の問題を乗り越えられなかったこと
24 神仏の教えを知らなかったこと
25 愛する人に「ありがとう」と伝えなかったこと

『死ぬときに後悔すること25』より抜萃
大津秀一(緩和医療医=終末期医療の実践医)著
発行:致知出版社

http://www.mobilkubota.com/manabi/250.html


「死 後悔すること」と検索したら、引用にあるように、こんな頁が出てきた。後悔しない人生を送りたいですね。
読書の世界へ、いってらっしゃい!

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