のーぶっく、のーらいふ

30代読書好きサラリーマン大関です。僕が読んだ本(ビジネス書、小説、ノンフィクションなど)の紹介をしていきます。

あなたは『食品の裏側』を知っていますか?

『食品の裏側―みんな大好きな食品添加物 / 安部 司』

概要

説明
メディア掲載レビューほか
食品の裏側 みんな大好きな食品添加物
評者

日経ビジネス編集部

大西 康之

痛烈な内部告発書である。食品添加物の専門商社の敏腕セールスマンだった著者が、食品メーカーの“手口”を次々に暴露していく。

例えばミートボール。安くて、おいしいミートボールは子供の人気メニュー。温めるだけで食べられるのでお母さんも大助かりだ。

だが、製造現場を見てきた著者はこう描写する。「形はドロドロ。水っぽいし、味もなく、そのままではとても食べられるシロモノではありません」という牛のクズ肉を、安い廃鶏のミンチ肉と組織状大豆たんぱくで増量し、20~30種類の食品添加物を加える。ミートボールの正体は「もはや添加物のかたまりと言ってもいい」得体の知れない食べ物だった。

このミートボールの製造原価は1パック20~30円。添加物セールスマン時代の著者は、廃棄の運命にあるクズ肉に商品価値を与え、食品メーカーも大儲けでき、消費者も「安くておいしい」と喜んでくれる、と誇りを持って添加物を売ってきた。

しかしある日、著者の娘の誕生日に、件のミートボールがテーブルに並んだ。うれしそうにほおばる娘を見た時、著者は反射的に皿を取り上げ、中身を捨てた。「生涯の仕事」と思っていた添加物セールスが「死の商人と同じ穴のむじな」に思え会社を辞めた。

著者の告発は続く。例えば常温で何日も保存できるコーヒーフレッシュの正体は、植物油と水と添加物。コンビニエンスストアのおにぎりにも、10種類近い添加物が入っている。ご飯に味噌汁、漬物、明太子とかまぼこという伝統的な朝ご飯を手作りしても、味噌や市販の漬物、明太子には大量の添加物が使われており、結局、40種類近い添加物を口にすることになる。

読み進むうちに、添加物抜きの食生活を送るのは不可能に近いことに気づく。どうやら我々の食生活は添加物にすっかり包囲されたらしい。

もちろん、個々の食品は規制の範囲内で添加物を使っているから、すぐに体に悪影響が出るわけではない。だが単独で毒性がなくても他の添加物と複合摂取した時、何が起きるかは「誰にも分からない」と著者は指摘する。

著者が何より懸念するのは、添加物依存による「食文化の破壊」である。「お母さんのおにぎりより、コンビニのおにぎりの方がおいしい」という子供が増えている。小さい頃から食品添加物を食べ続けると、舌がその味を「おいしい」と感じてしまうのだ。

加工食品の安さや便利さは魅力だが、安さや便利さには理由がある。本書を通じてその理由を知れば、少しでも安全な食品を選ぶ気になるはずだ。


(日経ビジネス 2006/01/09 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)

内容紹介
廃棄寸前のクズ肉も30種類の「白い粉」でミートボールに甦る。コーヒーフレッシュの中身は水と油と「添加物」だけ。「殺菌剤」のプールで何度も消毒されるパックサラダ。虫をつぶして染めるハムや健康飲料・・・・・・。
食品添加物の世界には、消費者には見えない、知らされていない「影」の部分がたくさんあります。「食品製造の舞台裏」は、普通の消費者には知りようがありません。どんな添加物がどの食品にどれほど使われているか、想像することさえできないのが現状です。
本書は、そんな「食品の裏側」を、食品添加物の元トップセールスマンが明した日本ではじめての本です。いま自分の口に入る食品はどうできているのか。添加物の「毒性よりも怖いもの」とは何か。安さ、便利さの代わりに、私たちは何を失っているのか。
本書は、それらを考える最良の1冊になっています。
内容(「BOOK」データベースより)
添加物の世界には、消費者には見えない、知らされていない「影」の部分がたくさんあります。食品製造の「舞台裏」は、普通の消費者には知りようがありません。どんな添加物がどの食品にどれほど使われているか、想像することさえできないのが現状です。本書は、そんな「裏側」を告発するはじめての本だと思います。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
安部/司
1951年福岡県生まれ。山口大学文理学部化学科卒。食料、添加物商社勤務後、現在は自然海塩「最進の塩」研究技術部長。有機農業JAS判定員。水質第1種公害防止管理者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

https://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/4492222669/ref=mp_s_a_1_1?__mk_ja_JP=カタカナ&qid=1527596455&sr=8-1&pi=AC_SX236_SY340_QL65&keywords=食品の裏側&dpPl=1&dpID=51R2TY66TYL&ref=plSrch#productDescription_secondary_view_div_1527596469025

感想

私たちは食品添加物によって「便利さ」の恩恵を受けている。その反面、人体への害があることも忘れてはいけない。この書籍のなかで主に語られているのは添加物が食卓を崩壊させる危険性だった。容易に食が手に入ってしまうことで、それを食べる子どもたちが食べ物がどのように出来て、目の前に並んでいるのか知らないまま育ち、食べ物に対する感謝や家庭で大切にされてきた食文化が壊されていくのだと思うと怖くなった。消費者として「便利さ」「安さ」ばかり追い求めるのではなく、食品添加物を知り、食品を選んでいきたい。

[ https://i.bookmeter.com/reviews/67898275]


あなたは『食品の裏側』を知っていますか?

こんにちは、大関@nobooknolifeso)です。

今回、紹介するのは

『食品の裏側―みんな大好きな食品添加物 / 安部 司』

です。

著者である安倍司さんは、
食品添加物専門商社のトップセールスマン
として働かれていましたが、
娘の誕生日に、自分の開発した
「添加物が大量に投入された食品」を
喜んで自分の子どもが食べていたこと、

ーーそうだ、自分も、自分の家族も消費者だったのだ。(頁42)

ということに気づき、
会社を辞める決断をされます。


その後、安倍さんは無添加明太子の
製造・販売の傍ら全国各地で
食品添加物の講演をされるようになり、
現在も講演活動をされています。


ちなみに安倍司さんの
ウェブサイトはこちらです。

安部司 公式ホームページ

食品添加物が崩壊させるもの

食品添加物というと、
健康への危険性も指摘されていますが
この書籍で強調されていたのは
食卓の崩壊でした。


2013年12月に「和食」が
ユネスコ無形文化遺産に登録されました。

「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されました!:農林水産省

日本人の伝統的な食文化ですが、
和食のうまみといえば
こんぶやかつお節といった
「だし」によるものですね。


家庭科の授業で料理の「さしすせそ」

  1. さとう
  2. しお
  3. しょうゆ(せうゆ)
  4. みそ

を習ったと思います。


それらの基本調味料が
「本物」から「ニセモノ」に
すり替わりつつあるという事実が
衝撃的でした。
(原材料表示を確認してみましょう)


無形文化遺産が違う意味で
無稽になってしまうことへの警鐘なのだと感じました。


さらに言えば、「手づくり」が大事にされてきた家庭の味。いわゆる「お袋の味」は死語になりつつあるのかもしれません。

「いただきます」という食への感謝

言わずもがな、
「いただきます」と言うのは
「動植物の命をいただく」ということです。
食べ物によって僕たちの命は
生かされています。


僕はテレビを通じて、屠殺の現場を見たこと
はありますが、生で見たことはありません。
おそらく、そういったものを目にすることなく大人になる人が大多数なのだと思います。
あなたもそうではないでしょうか?


そういった場を見ないことが
悪いのではありませんが、
食べ物となるために犠牲となる命があることを知ること。

安易に食べ物が手に入る状況から、
それに対して、多くの食べ物は
手間暇をかけて作られていること、
料理をしてくれる人への感謝の気持ちが
失われていくことの危険性を感じました。

終わりに

消費者もまた、添加物蔓延の片棒をかついでいる

という食品添加物の「光」と「影」について
考えさせられる書籍でした。



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